ブラッシング指導って何?指導を受けるメリットと内容を解説!


ブラッシング指導のイメージ

こんにちは。愛知県豊橋市にある三宅歯科医院です。

歯科医院では、患者様に歯磨きの仕方を教える「ブラッシング指導」を行っています。

ブラッシング指導はお子さまを対象としたものと思われがちですが、大人がブラッシング指導を受けることも珍しくありません。正しくブラッシングができていない大人が多いことも事実です。

歯磨きのブラッシングにおいて「磨いている」と「磨けている」は大きな違いであり、正しく「磨けている」ことが重要です。

今回は、ブラッシング指導を受けるメリットやブラッシング指導の具体的な内容について解説します。自宅で歯磨きをするときのポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ブラッシング指導って何?

ブラッシング指導をする歯科衛生士

ブラッシング指導とは、TBI(Teeth Brushing Instruction)とも呼ばれ、歯科衛生士などの専門家が歯磨きの重要性や患者様一人ひとりに適した正しい磨き方、歯ブラシの選び方などを指導することをいいます。ブラッシング指導の目的はセルフケアの質を向上させることです。

虫歯や歯周病の最大の原因は歯垢(プラーク)です。プラークには細菌が潜んでいるため、正しいブラッシングができていないと細菌が増殖し、歯を溶かして虫歯を発生させたり歯茎が炎症を起こしたりします。

虫歯や歯周病の治療を行なっても、プラークコントロール(細菌の数を減らすこと)ができていないと虫歯や歯周病の再発を繰り返します。

虫歯や歯周病を根本的に防ぐためには、正しいブラッシング方法を身につけてプラークコントロールをする必要があるのです。ブラッシング指導は、お口の中の健康を維持するためには必要不可欠といえます。

ブラッシング指導を受けるメリットとは?

ブラッシング指導を受けるメリットイメージ

ブラッシング指導を受けるメリットは、以下の3つです。

  • 磨き癖を把握できる
  • 歯磨きのポイントがわかる
  • 自分だけの正しい磨き方がわかる

詳しく解説します。

磨き癖を把握できる

人は誰でも磨き方の癖があります。

しかし、普段なにげなく行っているブラッシングの癖を自分で把握することは難しいでしょう。

歯科衛生士に客観的に見てもらうことで、右側だけ磨き残しが多い、いつも歯ブラシが当たっていない部分があるなどの磨き癖を知ることができます。

自分の磨き癖を把握することで、ブラッシングが不十分な部分も意識して磨くことができるでしょう。

しかし、長年の磨き方の癖は、意識しないとすぐにもとに戻ります。定期的にブラッシング指導を受けて磨き方の癖を改善する必要があるでしょう。

歯磨きのポイントがわかる

歯には汚れが残りやすい部分があり、歯の部位によって歯ブラシの当て方や磨き方のポイントがあります。磨く部位に応じて歯ブラシの当て方を変えることで、効率的にプラークを除去できるでしょう。

専門家から最適な歯ブラシの選び方や歯磨きのポイントを教わることができるのは、ブラッシング指導ならではのメリットです。

自分だけの正しい磨き方がわかる

一般的な正しい歯磨きの方法はありますが、歯並びや歯の形は人それぞれ違うため、正しい磨き方も人によって異なります。被せ物や詰め物などの治療跡によっても汚れが残りやすい部分が違います。

歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助清掃用具に関しても何を使用するべきか、どのサイズが最適かなど自分だけの答えがあるものです。

ブラッシング指導では、患者様の口内の状態に合わせて指導を行うため、自分に合った正しい磨き方を身につけられるでしょう。

ブラッシング指導で行う内容

ブラッシング指導を受ける女性

ブラッシング指導で行う内容は、以下の4つです。

  • 現状の口腔内を把握する
  • 模型を使用しての実践
  • 口腔内での実践
  • 実践の繰り返し

詳しく解説します。

現状の口腔内を把握する

まずは歯科衛生士が生活習慣などの問診やカウンセリングを行います。歯磨きにかける時間や回数、歯磨きに対する姿勢を把握することにより、患者様のライフスタイルに合わせた指導を検討します。

次に磨き残しがある部分がわかる染めだし液を使用して、磨き残しがある部分を記録します。染めだし液はプラークを染色する薬剤のため磨き残しが一目でわかります。これにより患者様のブラッシングの癖や磨き残しがある部分を把握できるのです。

また、磨き残しの割合を数値化することで歯垢除去率をわかりやすく伝えることができます。

模型を使用しての実践

歯の模型を使用しながら、患者様にブラッシングの仕方を教えます。歯ブラシの持ち方から、歯ブラシを歯にあてる角度、動かし方など、細かく確認しながら説明します。歯間ブラシやデンタルフロスの使い方も模型を使用して説明します。

口腔内での実践

模型でブラッシングの仕方を確認したあとは、実際に口腔内で実践します。

歯科衛生士が実際に患者様のお口の中に歯ブラシを入れて、正しい磨き方を説明します。患者様は鏡で見ながら確認します。口腔内で実践することで、力の入れ方や歯ブラシをあてる角度が分かりやすいでしょう。

歯間ブラシやデンタルフロスも模型ではうまく使用できても、口腔内で実践すると難しいものです。何度も実践して、その感覚をおぼえる必要があります。

実践の繰り返し

自分自身で実践を繰り返し行うことで、正しいブラッシング方法が身に付きます。

定期的に染めだし液を使用しながら、磨き残しの割合が少なくなるまで続けます。続けることで磨き癖を改善し、磨くことが苦手な部位をなくしていきます。

一時的な改善ではなく、長期的に虫歯や歯周病を予防するためにはブラッシング指導を繰り返し受けたほうがよいでしょう。

自宅で歯磨きをするときのポイント

自宅で歯磨きをするときのポイントを説明

自宅で歯磨きをするときのポイントは、以下の4つです。

  • 歯ブラシは鉛筆の持ち方で持つ
  • 歯ブラシは小刻みに動かす
  • 時間をかけて磨く
  • 歯間ブラシやデンタルフロスを併用する

詳しく解説します。

歯ブラシは鉛筆の持ち方で持つ

歯ブラシを握りしめて持つと力が入りすぎてしまい、プラークを効率的に除去できなくなり、歯や歯茎を傷める原因になります。

鉛筆と同じように歯ブラシを持つことで、無駄な力をかけずに歯を磨くことができます。軽い力で歯ブラシの毛先が広がらない程度に磨くことがポイントです。

日常的にゴシゴシと強い力で磨いていると、歯や歯茎がすり減り、知覚過敏を引き起こす原因にもなるため注意が必要です。

歯ブラシは小刻みに動かす

歯ブラシは歯を1〜2本ずつ磨いていくイメージで小刻みに動かしましょう。

歯の表面は歯ブラシを垂直に当てて磨き、歯と歯茎の境目は45度の角度で歯ブラシを当てて磨くことが理想です。一箇所を20回程度小刻みに動かしながら磨きましょう。

歯が重なり合っているなど歯並びに問題がある場合は、歯ブラシを縦にしたり方向を変えたりしながら1本ずつ工夫して磨くことを心がけてください。

時間をかけて磨く

歯磨きは1回5分〜10分ほどの時間をかけて磨くことが理想とされています。歯を1〜2本ずつ磨いていくと最低でも5分はかかるでしょう。ブラッシングを1分程度で終わらせている場合は磨き残しが多くあるかもしれません。

毎食後の歯磨きに10分もの時間をかけるのは難しいかもしれませんが、1日1回、夜の歯磨きの時間だけでも、丁寧に時間をかけて磨く習慣を身につけると良いでしょう。

歯間ブラシやデンタルフロスを併用する

どんなに丁寧に歯を磨いていても、歯と歯の間の汚れは歯ブラシだけでは落としきれません。歯と歯の間の汚れは歯間ブラシやデンタルフロスを併用して除去する必要があります。

最低でも1日1回は歯ブラシと併用して歯間ブラシやデンタルフロスを使用する習慣を身につけましょう。

歯間ブラシやデンタルフロスも力を入れすぎると歯や歯茎を傷める原因となるため、適度な力で使用してください。

まとめ

口腔ケア用品

ブラッシング指導は、虫歯や歯周病を予防するために効果的な方法です。歯の専門家の歯科衛生士が患者様一人ひとりに合ったブラッシング方法を指導してくれるので、日常のブラッシングの質が向上します。

自分の磨き方の癖や気をつけるべきポイント、プロの目線からのアドバイスなどを受けられるため、子どもから大人までブラッシング指導を受けるメリットがあるといえるでしょう。

虫歯や歯周病を根本的に予防するには、正しいブラッシング方法を身につけることが大切です。正しい方法でブラッシングを行うことで、初めて歯の健康が維持できるのです。

ブラッシングが正しくできているのか気になる方や、ブラッシング指導を受けたい方は、一度歯科医院で相談しましょう。

ブラッシング指導を検討されている方は、愛知県豊橋市にある三宅歯科医院にお気軽にご相談ください。

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