こんにちは。愛知県豊橋市にある三宅歯科医院です。

インビザラインのマウスピースは、1日20～22時間以上の装着が推奨されています。装着時間が短いと計画通りに歯が動かないため、矯正治療にさまざまな影響を及ぼすでしょう。

この記事では、インビザラインのマウスピースの装着時間が短いとどのような影響があるのか解説します。装着時間を守るための方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインのマウスピースの装着時間は？

インビザラインのマウスピースは、1日に20～22時間以上装着する必要があります。食事をする時や歯を磨く時以外は、装着し続けなければならないということです。

インビザラインの治療効果を最大限に得るためには、最低でも1日20時間はマウスピースを装着しましょう。

マウスピースの装着時間が短いと影響はある？

マウスピースの装着時間が短いと、さまざまな影響を及ぼします。治療計画だけでなく、歯の健康状態にも悪影響を与える可能性があるため注意が必要です。

計画通りに歯が動かない

インビザラインでは、1日に20〜22時間以上装着することを前提に治療計画が立てられます。装着時間を守らなければ、計画した通りに歯が動かず満足できない治療結果になることがあります。

効果的に矯正を進めたい場合は、マウスピースを指定された時間しっかりと装着するようにしましょう。

治療期間が長引く

歯の移動が予定通りに進まないと、治療期間が長くなる可能性があります。装着時間が短いと予定どおりに歯が移動せず、マウスピースの交換時期がずれるかもしれません。

歯根部が露出するリスクがある

インビザライン矯正は、マウスピースを装着することで歯に力を加えて徐々に歯の位置を調整します。1枚のマウスピースで移動できる距離は最大0.25mmほどなので、約1～2週間ごとに新しいマウスピースへと交換していきます。

しかし、指定された装着時間を守らずに次のマウスピースに交換すると、歯根部が露出するリスクが高まります。前のマウスピースでの移動が完了していなければ、歯に予定外の強い力がかかるためです。

歯茎が下がると老けた印象を与えやすく、不健康な見た目になる場合もあります。歯根部にはエナメル質がなく刺激が神経に伝わりやすいため、知覚過敏を起こしやすくなります。

後戻りが起こる可能性がある

マウスピースを外している時間が長くなると、歯が元の位置に戻る後戻りが起こります。後戻りは、マウスピースを外している時間が長ければ長いほど進行します。治療の進行が遅れるだけでなく、治療前の歯並びに戻ってしまうこともあります。

インビザライン矯正をスムーズ進めるためには、装着時間を厳守することが大切です。

マウスピースの装着時間を守る方法

特に、インビザライン矯正を始めたばかりの頃はつけ忘れが発生しやすいです。マウスピースの装着時間を守るために、以下の方法で対策すると良いでしょう。

食事を計画的に行う

インビザラインで使用するマウスピースは取り外しができるため、食事に制限がないのが大きなメリットです。

しかし、自由度の高いため、食事の計画をしっかり立てて管理することが重要です。

1日に何度も食事をとると、その分マウスピースを外している時間が長くなります。間食を減らし、食べ終わった後はすぐにマウスピースを装着することを意識しましょう。

タイマーやリマインダー機能を活用する

インビザラインを始めて間もないころは、マウスピースの装着を忘れやすいです。また、矯正に慣れてきたとしても、忙しい日などはマウスピースの装着を忘れてしまうことがあります。

そんなとき便利なのが、タイマーやリマインダー機能です。マウスピースの装着開始や取り外しの時間を設定しておけば、その都度通知がきます。装着時間を意識しやすくなり、装着忘れの対策に効果的です。

専用ケースを持ち歩く

マウスピースを外したら専用ケースに入れる習慣をつけましょう。

特に、外出時は紛失・破損のリスクが高まるため、専用ケースの使用が有効です。ティッシュ等に包んだりすると、いざ装着するときに見つからない場合があります。探すのに時間がかかり、装着時間が短くなるでしょう。

また、間違えて捨てたり気づかない間に落としたりすると、マウスピースの再作成が必要になります。新しいマウスピースが届くのには1か月程度かかるため、その間治療は中断することになり、後戻りが起こることもあるでしょう。

思わぬトラブルによって装着時間が短くならないよう、常にマウスピースケースを携帯する習慣を身につけることが大切です。

マウスピースの装着時間が短くなったときは

注意していても、マウスピースの装着時間が不足してしまうこともあるでしょう。マウスピースの装着時間が短くなったときの対処法を、以下に解説します。

翌日以降の装着時間を長くして様子を見る

1日の装着時間を守れなかった場合は、翌日の装着時間を延ばして様子を見ましょう。

ただし、装着時間が短い日が数日間続いた場合、後戻りが起こる可能性があります。後戻りが進むと、元の治療計画を修正する必要があります。

そのため、装着時間の短い日が続いた場合や何か歯に違和感があった場合は、早めに担当医師に相談しましょう。

担当医師に相談する

上述のとおり、インビザライン矯正において1日だけ装着時間を守れなかったとしても、それがすぐに治療に大きな影響を与えるわけではありません。

ただし、数日装着時間を守れない場合は状況が変わります。治療計画の乱れや治療期間の延長につながるため、しばらく装着時間を守れなかった場合は早めに歯科医院に連絡して相談することが大切です。

マウスピースの交換時期を遅らせる

マウスピースの装着時間が短かった場合、マウスピースの交換時期を調整しなければならない可能性があります。インビザラインのマウスピースは1枚で歯を最大0.25mm動かすよう設計されています。

歯が十分に移動していない状態で次のマウスピースに交換すると、歯根が露出するなどのトラブルが発生するリスクがあります。

そのため、交換時期を過ぎても歯の移動が完了するまでは、現在のマウスピースの使用を継続するよう指示される場合もあります。

マウスピースの交換時期は自分で変更せず、歯科医師に相談して指示を受けましょう。

ワイヤー矯正に変更する

インビザライン矯正では取り外し可能なマウスピースを使用するため、普段通りに食事や歯磨きができるという大きなメリットがあります。

ただし、マウスピースの装着時間を自分でしっかり管理する力が求められます。自己管理ができず装着時間が短い日が多くなる場合は、ワイヤー矯正への変更も検討するべきでしょう。

ワイヤー矯正は固定式で取り外すことができないため、食事や歯磨きは装着したまま行います。毎日の装着時間を気にする必要がありません。

インビザラインの装着時間を守るのが難しいと感じたら、歯科医師に相談して他の治療方法を検討すると良いでしょう。

まとめ

インビザライン矯正では取り外し可能なマウスピースを使用するため、食事や歯磨きに制限がないことが大きなメリットです。効果的に矯正治療を進めるためには、1日に20～22時間以上装着する必要があります。

装着時間を守らないと、歯が元の位置に戻る後戻りが生じて治療期間が延びたり、計画の修正が必要になる可能性があります。

タイマーやリマインダー機能を活用し、マウスピースの装着時間が短くならないように注意することが大切です。

また、装着時間の自己管理が難しい場合は、自己管理の負担が少ない固定式のワイヤー矯正への変更も検討すると良いでしょう。

装着時間の短い日が続いた場合は、マウスピースの交換時期の調整などが必要になる場合があります。早めに歯科医院に相談して対応することが大切です。

インビザライン矯正を検討されている方は、愛知県豊橋市にある三宅歯科医院にお気軽にご相談ください。