こんにちは。愛知県豊橋市にある三宅歯科医院です。

矯正治療は高額なイメージがあるため「インビザラインの費用相場はどれくらい？」と気になる方もいるのではないでしょうか。インビザラインは歯科医院によって費用が異なるため、治療を検討する際はおおよその相場を把握することが大切です。

今回は、インビザラインの費用相場やワイヤー矯正との費用の違い、保険が適用となる症例について解説します。インビザラインの費用を安くする方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインとは？

インビザラインとは、マウスピース型の矯正装置を使用して歯並びを整える治療法です。マウスピースを1日20〜22時間装着し、1～2週間ごとに新しいマウスピースに交換して歯を徐々に動かます。

インビザラインの特徴を確認しましょう。

透明で目立ちにくい

インビザラインのマウスピースは、透明で薄く作られます。従来の矯正のような金属製のワイヤーや金具がないため目立ちにくく、周囲の人にも気付かれにくいです。

人前で話す機会が多い接客業や営業職の方でも、口元を気にする必要がありません。

痛みや違和感が少ない

インビザラインは、歯にフィットするようにオーダーメイドで作られます。厚みは0.5mmと非常に薄いため、装着時の違和感が少ないでしょう。

また、マウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かすため、痛みが少ないことも特徴です。ワイヤー矯正では、装置によって粘膜が傷付き口内炎になることがありますが、インビザラインは表面が滑らかなので粘膜が傷付く心配もありません。

着脱できる

インビザラインのマウスピースは、ご自身で簡単に着脱できます。食事のときに取り外しができるため、ワイヤー矯正のような食事の制限はありません。ふだんどおりに食事を楽しめることは、大きなメリットです。

また、歯磨きも装置がない状態でできるため、矯正による虫歯や歯周病のリスクも低いでしょう。マウスピースを取り外して汚れを落とせるため、マウスピースも清潔に保てます。

通院頻度が少ない

ワイヤー矯正では、1か月に1回装置を調整するための通院が必要ですが、インビザラインでは基本的に2～3か月に1回の通院となります。

マウスピースの交換はご自身で行うため、交換のたびに歯科医院に通う必要はありません。

シミュレーションで治療後の仕上がりを確認できる

3Dシミュレーションで歯がどのように動くのか、最終的にどのような仕上がりになるのかを治療前に確認できます。治療後の仕上がりを確認できるので、安心して治療を開始できるでしょう。

また、3Dシミュレーションを行うことで、矯正にかかる費用や期間、使用するマウスピースの枚数なども事前に把握できます。

インビザラインの費用相場

インビザラインの費用は、歯科医院によって異なります。矯正治療は高額な治療なので、相場を知っておくと安心できるでしょう。

治療開始前から矯正終了後の保定期間中にかかる費用の相場をご紹介します。

初診・カウンセリング

初診・カウンセリングにかかる費用相場は、無料～10,000円程度です。

初診では、歯並びや噛み合わせの状態を確認し、インビザライン治療が適しているかを判断します。歯並びに関するお悩みや要望を確認し、治療についての説明を行います。

精密検査

精密検査にかかる費用の相場は、20,000〜50,000円程度です。レントゲン撮影やCT撮影、3Dシミュレーションなどを実施します。

インビザライン本体

インビザライン本体の費用は、パッケージによって異なります。 費用相場は、以下のとおりです。

＜インビザラインのパッケージごとの費用相場＞

パッケージ	概要	費用相場
コンプリヘンシブ	・重度の症例に対応できるパッケージ ・歯列全体を矯正する	800,000～1,000,000円
モデレート	・軽度のすきっ歯やガタガタとした歯並びに対応したパッケージ ・大きく噛み合わせを変えない中等度の症例に適応する	500,000～700,000円
ライト	・軽度の噛み合わせや、少しガタガタした歯並びなどに対応したパッケージ ・軽度の症例に適応する	450,000～650,000円
エクスプレス	・前歯の軽いすきっ歯やズレなどに対応したパッケージ ・ごく軽度の症例に適応する	300,000～400,000円

使用するパッケージは、歯並びや噛み合わせの状態によって異なります。

また、インビザラインのほかに、奥歯を除く計20本の歯並びを整えるインビザライン Go、乳歯と永久歯が混在する6～10歳頃のこども向けのインビザライン・ファーストもあります。それぞれの費用の相場は、以下のとおりです。

• インビザライン Go：350,000～500,000円
• インビザライン・ファースト：400,000～800,000円

前歯部分のガタつきを治したい場合などは、部分矯正にあたるインビザライン Goを選択すると費用を抑えられるでしょう。

調整

調整にかかる費用の相場は2,000〜10,000円です。矯正治療中は、歯が計画どおりに動いているか、虫歯や歯周病になってないかなど、お口の状態を定期的にチェックする必要があります。

また、歯に力を加えるためのアタッチメントや、ゴムをかけるためのボタンを歯に取り付ける場合もあるでしょう。歯を並べるスペースを確保するために、歯を少し削るIPRという処置を行うこともあります。

保定期間

矯正治療後の歯は不安定なので、矯正前の位置に戻る後戻りを起こします。後戻りを防止して歯並びを安定させるために、リテーナーという保定装置を装着して過ごす保定期間を設けなければなりません。

リテーナーの費用は10,000～50,000円程度、保定期間中の診察費用は1回につき3,000～5,000円程度が相場です。保定期間中も、後戻りやリテーナーの不具合などをチェックするために定期的な通院が必要です。

インビザラインとワイヤー矯正の費用を比較

インビザラインとワイヤー矯正の費用の相場は、以下のとおりです。

＜インビザラインとワイヤー矯正の費用相場＞

治療方法	部分矯正	全体矯正
インビザライン	300,000～500,000円	600,000～1,200,000円
ワイヤー矯正（表側）	300,000～700,000円	600,000～1,600,000円

インビザラインは、3Dシミュレーションを実施することで矯正後の仕上がりや治療期間を予測できます。費用が大きく変動することはないでしょう。

ワイヤー矯正でもある程度は予測できますが、歯の動き具合などによっては治療期間が長くなり、費用も変動する場合があります。

重度になればなるほど費用が変動する可能性が高いですが、ワイヤー矯正は矯正力が非常に強いです。そのため、インビザラインでは対応できない症例でも対応できる場合があります。

どちらの治療方法が最適かは、詳しい検査をしないとわかりません。歯科医院で診察・カウンセリングを受け、治療方法について相談しましょう。

インビザラインは保険が適用されるのか

インビザラインは、基本的に保険が適用されません。歯科医院によって費用が異なる自費診療となり、全額自己負担となります。

しかし、以下の症例に限り保険が適用になります。

• 「厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
• 顎変形症の手術前・手術後の矯正歯科治療（顎離断等の手術を必要とするものに限る）
• 前歯3歯以上の永久歯萌出不全に起因した咬合の異常に対する矯正歯科治療（埋伏歯開窓術が必要なものに限る）

参照元：厚生労働省「保険診療の理解のために」（平成30年度版）

なお、保険が適用となる矯正歯科治療を行える医療機関は、厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして、地方厚生（支）局長に届け出た保険医療機関のみです。

インビザライン矯正を検討している方は、診察・カウンセリングを受け、保険が適用になるか確認しましょう。

インビザラインの費用を安くする方法はある？

インビザラインをはじめとする矯正治療は、一般的に高額です。少しでも費用を抑えて治療するために、インビザラインの費用を安くする方法をご紹介します。

部分矯正で治療できるか相談する

インビザラインは、全体矯正か、部分矯正かによって費用が大きく異なります。全体矯正の場合600,000～1,200,000円、部分矯正の場合は300,000～500,000円が相場です。

出っ歯やすきっ歯など、前歯の歯並びだけに問題がある場合は部分矯正が適応になるため、費用を大幅に抑えることができます。

ただし、前歯の歯列不正が重度である場合や顎の骨格に問題がある場合、奥歯の噛み合わせに問題がある場合などは、部分矯正では対応できません。部分矯正で治療ができるかどうかは、歯科医師が判断します。

医療費控除を申請する

インビザラインは、歯並びや噛み合わせに問題があると判断された場合、医療費控除の対象となります。審美目的での矯正は、医療費控除の対象にはならないので注意してください。

医療費控除とは、生計をともにする家族の1年間の医療費が100,000円を超えた場合に対象となります。申請すると、医療費控除として月々の所得税から還付を受けられます。

1年間とは、1月1日～12月31日までを指すため、治療中に年が変わる場合、それぞれの年に支払った医療費の額が、その年の医療費控除の対象です。

まとめ

インビザラインの費用の相場は、全体矯正の場合600,000～1,200,000円、部分矯正の場合300,000～500,000円です。歯並びや噛み合わせの状態によって使用するパッケージが異なるため、費用に差があります。

また、インビザラインには保険が適用されないため、費用は歯科医院によって異なります。治療を検討するときの目安になるため、おおよその相場を把握することは重要でしょう。

インビザラインの費用を安くするためには、部分矯正で治療できるか相談するとよいでしょう。部分矯正で治療できる症例は限られていますが、適応になれば費用を大幅に抑えられます。

インビザラインは医療費控除の対象になる場合があるため、確定申告の際に申請するとよいでしょう。

矯正治療の費用は、歯科医院によって支払い制度もさまざまです。診察のたびに費用を支払う制度を採用している歯科医院もあれば、最初にトータル費用を支払えば追加費用がかからない歯科医院もあります。

インビザラインで矯正治療を始める際は、カウンセリングの際に費用や支払い制度についてしっかり確認しましょう。

インビザラインを検討されている方は、愛知県豊橋市にある三宅歯科医院にお気軽にご相談ください。