こんにちは。愛知県豊橋市にある三宅歯科医院です。
インビザラインは、マウスピースを使用する矯正方法です。定期的にマウスピースを交換することで歯を少しずつ動かします。
インビザラインで矯正を進めていく中で、マウスピースが浮いていると感じることもあるでしょう。マウスピースが浮くと、矯正が順調に進んでいるのか不安になる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、インビザラインのマウスピースが浮く原因や、浮いた場合の対処法を解説します。
インビザラインとは?
インビザラインとは、マウスピース型の矯正装置を使用した矯正治療です。透明なマウスピースなので、ワイヤー矯正よりも目立ちにくいことが魅力です。
マウスピースは、専用の口腔3Dスキャナーで歯型を取ってオーダーメイドで作成されます。1枚のマウスピースで歯を約0.25mm動かすことができ、1~2週間ごとに交換して理想の歯並びを目指します。
インビザラインのマウスピースが浮くのはなぜ?
インビザラインのマウスピースは、しっかりと歯にフィットするように設計されます。
しかし、矯正を進めている中で浮くこともあるでしょう。インビザラインのマウスピースが浮いてしまう場合、以下の原因が考えられます。
マウスピースの交換直後である
1つ前のマウスピースはしっかりフィットしていたものの、新しいマウスピースに交換したら浮くということは珍しくありません。上述しましたが、インビザラインではマウスピースを1~2週間ごとに交換し、少しずつ歯を動かしていきます。
歯が動くように少しずつ形が異なるマウスピースを装着するため、マウスピースの交換直後は実際の歯並びとマウスピースの形状のずれが大きくなります。そのため、マウスピースが浮いているように感じるのです。
この場合、マウスピースを交換して2〜3日で違和感が軽減されるでしょう。歯がマウスピースの形に動いていくためです。
マウスピースを交換して数日経過しても浮く場合には、歯科医院へ相談しましょう。
マウスピースの装着時間が短い
インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間以上装着する必要があります。つまり、食事や歯磨きの時間以外、1日のほとんどをマウスピースを装着して過ごさなければならないということです。
装着時間が短ければ、歯を治療計画通りに動かすことができません。計画通りに歯が動いていない状態で次のマウスピースに交換すれば、浮くと感じるでしょう。
マウスピースの変形・破損
マウスピースが変形したり破損したりすれば、歯にフィットせずに浮く原因になります。マウスピースは柔らかい特殊なプラスチックで作られているため、誤った取り扱いをすると変形や破損を招きます。
マウスピースの変形や破損が起こる原因は、以下のとおりです。
- 歯ぎしりや食いしばりの癖がある
- マウスピースを取り外す回数が多い
- 専用ケースで保管せずに持ち歩いている
- 熱いお湯で洗浄している
マウスピースが変形・破損している場合、歯科医院で新しいマウスピースを作成してもらわなければならない可能性があります。
マウスピースがしっかりはまっていない
マウスピースをしっかり歯に密着させるためには、チューイーという補助アイテムを使用します。チューイーはシリコン製の円柱型の棒で、マウスピースの装着後に噛んで使用します。
チューイーを使用していなければマウスピースが歯と密着せず、浮く原因になります。
歯が治療計画通りに動いていない
インビザライン矯正では、歯の動きをシミュレーションして治療計画を立て、マウスピースを作成します。問題なく計画通りに進むこともありますが、場合によっては歯が計画通りに動かないことがあります。
ルールを守ってマウスピースの装着・交換をしていても、必ずしも計画通りに治療が進むとは限りません。そのため、定期的に歯科医院を受診し、歯が計画通りに動いているのか確認する必要があります。
歯の形や大きさに問題がある
歯の形や大きさによっては、マウスピースがフィットしにくく、浮く場合があります。例えば、奥歯の高さが低いとマウスピースとの間に隙間ができ、浮く傾向があります。
矯正のために抜歯をした場合だけではなく、元々の歯が小さい場合や高さが低い場合にも起こり得ます。
ゴムかけの力が強すぎる
インビザラインの矯正効果を高めるために、上下のマウスピースに切れ込みを入れてゴムをかける「ゴムかけ」を行うことがあります。ゴムの太さや長さにはさまざまな種類があり、歯列や噛み合わせの状態によって使い分けます。
ゴムの選択が誤っていると強く力がかかって引っ張られてしまうため、マウスピースが浮くのです。
インビザラインのマウスピースが浮いたままだといけない?
インビザラインのマウスピースが浮いているのに放置すると、さまざまな悪影響が起こり得ます。
計画通りに治療が進まない
マウスピースが浮いた状態が続けば、治療計画通りに歯を動かすことができません。そのため、治療期間が延びてしまう可能性があります。
装着時間や交換時期を見直すなど、計画通りに進められるように注意しなければなりません。
マウスピースの再作成が必要になる
マウスピースが浮いている状態を放置すれば、治療計画にズレが生じます。歯の移動が進まないため、予定していたマウスピースが合わなくなるでしょう。
そうすると、再び治療計画を立て直してマウスピースを作り直さなければなりません。治療計画を立て直せば治療期間は延長され、追加費用が発生する可能性もあります。
無理に装着するとマウスピースの変形や破損を招くため、作り直しが必要になるかもしれません。
歯並びが悪化する
マウスピースが浮いた状態のまま使い続ければ、治療計画とは異なる位置に歯が移動する可能性があります。理想の歯列にならないだけでなく、歯並びがさらに悪化することもあるでしょう。
インビザラインのマウスピースが浮くときは
インビザラインのマウスピースが浮く場合、原因に合わせて対処することが大切です。原因を見極め、適切に対処しましょう。
装着時間を見直す
マウスピースの装着時間が短いと、歯が予定通り動かずマウスピースが浮いてしまいます。20~22時間以上はマウスピースを装着するように意識しましょう。
ルールを守っていればマウスピースが浮くことを予防でき、矯正の効果もしっかりと得られます。
チューイーを噛む
マウスピースの装着後、チューイーを噛んでマウスピースをフィットさせましょう。特に、インビザライン矯正の開始直後や、マウスピースの交換直後は、マウスピースが浮きやすいです。
全体的にチューイーを噛み、その後に浮いている部分は重点的に噛みましょう。マウスピース交換から2〜3日はチューイーを15分以上噛むことを推奨します。
1つ前のマウスピースを使用する
マウスピースを交換した時に浮いてしまう場合は、1つ前のマウスピースを再び装着すると良いかもしれません。目標の位置まで歯が動くのを待つことで、マウスピースの浮きが改善されることがあります。
ただし、マウスピースの交換時期がずれるので、治療期間が延びる可能性があるでしょう。必ず通院している歯科医院に相談して行ってください。
歯科医師へ相談する
原因がわからない場合や、上記の方法を試してもマウスピースが浮く場合には、通院する歯科医院へご相談ください。
マウスピースに問題がある場合には、マウスピースを作り直すことで改善されます。歯の動きに問題がある場合には、治療計画を立て直すかもしれません。部分的にワイヤー矯正を取り入れて対処することもあるでしょう。
まとめ
インビザラインのマウスピースが浮いてしまう場合、何らかの原因があります。浮いた状態のまま使用していれば、予定通りに治療がすすみません。理想の歯並びを実現できない可能性があるでしょう。
マウスピースが浮いていると感じる場合には、放置せずに原因を探ってみてください。誤った対処を防ぐために、歯科医師へ相談することも大切です。
インビザライン矯正を検討されている方は、愛知県豊橋市にある三宅歯科医院にお気軽にご相談ください。